新百合ヶ丘総合病院 産婦人科 リプロダクションセンター

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リプロだより

今回のテーマ

肥満


肥満が不妊の原因になるのはご存知でしょうか?

肥満は不妊原因全体の約20%を占める卵巣因子に関係しています。

なぜ太っていいることが不妊につながるのでしょうか?

女性ホルモンへの影響

女性ホルモンは脳の下垂体前葉・視床下部という器官から放出されており、卵巣に働きかけ卵胞を育てます。育った卵胞は排出(排卵)されますが、太ってしまうと脳から放出しているホルモンのバランスを崩してしまいます。その結果、女性ホルモンが正常に働かなくなってしまう可能性が出てきます。

体への影響

では、肥満が原因による体に及ぼす影響は何でしょうか?

  • ① 血液のめぐりが悪くなり、体が冷えやすくなる
  • ② 食事バランスの偏りにより生理周期が乱れる
  • ③ 内臓脂肪が増え、脂肪細胞から分泌される蛋白質が減少し、体脂肪には男性ホルモンがたくさん蓄えられるため、ホルモンの分泌異常を引き起こす
  • ④ インスリン濃度が高値を示し、排卵機能が低下することがある

以上のような影響があると言われており、妊娠を希望される方には肥満を予防する必要があります。

標準体重を知ろう

肥満を予防するにあたりご自身の標準体重を知ってみましょう。

標準体重とBMIは以下のように計算します。

BMI 評価
18.5未満 低体重
18.5~25未満 標準
25~30未満 肥満(1度)
30以上 肥満(2~4度)

ご自分の体重はどこに分類されたでしょうか?

肥満によりさまざまなデメリットがあると思いますが、予防に努めることで身体に及ぼす影響が最小限になるとよいと思います。

体重を標準体重に近づけることで不妊のリスクが減るといいですね。

肥満を予防するために

実際に、何をすれば肥満予防になるのでしょうか?

身近にできることとして、

  • ★30分以上の早歩き
  • ★ストレッチ運動
  • ★ヨガ
  • ★水泳

など、運動しながら体脂肪を燃焼させるような
有酸素運動をおすすめします。