新百合ヶ丘総合病院 産婦人科 リプロダクションセンター

リプロダクションセンター

リプロだより

今回のテーマ

インフルエンザワクチン

今年も10月に入りましたね。めっきり秋らしい季節となりました。そろそろ、
インフルエンザが流行する季節がやってきます。
今回のテーマは、インフルエンザワクチンについてです。

インフルエンザワクチンは接種した方が良い?

インフルエンザの重症化を予防する最も有効な手段はワクチン接種と言われています。妊婦さんがインフルエンザに感染すると、心肺機能が悪化したり、流産や早産、低出生体重児、子宮内胎児死亡が増加するというデータがあります。不妊治療中の方も、積極的にインフルエンザワクチンを接種することが推奨されます。

インフルエンザワクチンはいつ受ければ良い?

インフルエンザワクチンの効果が現れるまでには約2~4週間かかるため、最も流行する前の10~11月上旬に接種するのが望ましいと考えます。

インフルエンザワクチンは不活化ワクチンであり、妊婦さんや赤ちゃんへの影響は問題ないとされています。

しかし、排卵日周辺や胚移植から判定日までの期間、妊娠初期などは、ワクチンを打つのは心配・・という方もいらっしゃるかと思います。基本的には、不妊治療中どの時期でもワクチン接種は可能です。厚生労働省の報告では、妊娠初期のワクチン接種で、流産や先天異常のリスクが上昇したという報告はされておりません。

インフルエンザワクチンに含まれる防腐剤

インフルエンザワクチンには、感染予防を目的として、「チメロサール」という防腐剤が含まれています。量はとても微量であり、妊娠中でも問題はないと言われています。昨年は熊本地震の影響で防腐剤が含まれていないワクチンは製造されませんでしたが、今年は一部の製薬会社で製造されるとのことです。

毎年防腐剤についてのお問い合わせをいただいていますが、妊娠への影響はないと考えられているため受けていただいてかまいません。気になる方は事前に医療機関に確認しましょう。

※当院採用のワクチンは防腐剤が含まれています


皆さま、体調にお気をつけて日々お過ごしください。まずは手洗い、うがいをしっかり行うことがインフルエンザの予防になります!