ドクターコラム

「風疹ってなんだっけ」|リプロダクションセンター

産婦人科 / リプロダクションセンター 医長 佐野 めぐみ

掲載日:2026-3-18

不妊治療を始めようとして、初診で病院にかかった際、問診票に風疹ウイルス感染の既往やワクチン接種についてきかれ、「あれ?なんだっけ?はしかとは違うんだっけ?」と思ったことやブライダルチェックで検査希望項目にチェックをした方がよいのだろうかと悩んだことはありませんか。

風疹感染症は風疹ウイルスによって引き起こされる感染症で、多くは感染後に発症しても軽症ですみますが、妊娠初期の妊婦さんが感染すると、赤ちゃんに先天性風疹症候群が起きる可能性があります。

風疹ウイルスの感染経路は飛沫感染、接触感染、空気感染であるため、人から人へ容易に感染が拡がります。赤ちゃんへは経胎盤感染することで発症する疾患です。

先天性風疹症候群とは

胎児に心疾患、難聴、白内障、発育遅延をきたす重大な疾患で、発症すると根本的な治療がありません。

当院では風疹抗体検査を赤血球凝集抑制法(HI法)で行っていますが、結果の解釈は以下のとおりです。

32倍以上:抗体が十分にある・・・風疹に対する免疫を持っている
16倍:抗体が不十分・・・風疹に対する免疫が不十分であり、ワクチン接種推奨
8倍:抗体がない・・・風疹に対する抗体がない、ワクチン接種推奨

抗体価が8-16倍であった方にはワクチン接種が推奨されます。
生ワクチンであるため、妊娠中にワクチン摂取を行うことはできません。
そしてワクチン摂取後は2か月の避妊を要します。

妊活のペースは人それぞれでいい

これから妊娠を考えている方、またそのパートナーの方は、早めの検査、そしてワクチン接種が必要であれば早めの接種をご検討ください。

風疹ワクチンは公費助成が受けられるため、事前に各自治体の助成制度の確認をご検討ください。

【参考文献】
産婦人科診療ガイドライン 産科編 2023
国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト