胚培養士コラム
「PGT-Aとは?」|リプロダクションセンター胚培養士 秋元 諭
掲載日:2025年1月30日
初めまして!私は培養士の秋元と申します。当院の培養室を管理しています。私の回のコラムでは、しばらくの間「PGT-A」についてお話ししたいと思います。今回は、以下の2つのテーマについてお話しします。
- PGT-Aとは何か?
- 当院のPGT-Aが選ばれる理由

1. PGT-Aとは?
PGT-A(着床前遺伝子検査-染色体異数性検査-染色体異数性検査)は、体外受精でできた受精卵の染色体の数に異常がないかを調べる検査です。
染色体の数に異常があると、妊娠しにくかったり、流産しやすくなったりする可能性があります。PGT-Aを行う事で、正常な数の染色体を持つ受精卵を選んで移植する事が出来る為、妊娠率の向上や流産リスクの低減が期待できます。
ただし、倫理的な問題や検査による胚への影響についても考慮が必要で、誰でも受けられるわけではなく、医師と相談して決める必要があります。
2. 当院のPGT-Aが選ばれる理由
当院では、現在多くの患者様がPGT-Aを利用されています。
大きなポイントを3つご紹介します。
【POINT1】 1胚あたりの検査料:70,000円
当院の1胚あたりの検査料は70,000円です。
※2024年11月に、1胚当たりの当院検査料金を100,000円から70,000円に価格改定
自費診療による融解胚移植よりも低価格となり、PGT-A適応の方にとって、検査を実施することの有用性がより一層高まりました。
【POINT2】 24時間対応でPGT-Aを実施
当院では、PGT-Aの担当培養士が夜勤体制を取り、24時間対応でPGT-Aを実施しています。
これにより、24時間最適なタイミングで容易にバイオプシーを実施する事が可能になり、バイオプシーによる胚への侵襲性が最小化されます。また、胚を培養時間を最小限にする事により、胚への培養ストレスを軽減する事が期待できます。
【POINT3】 厳しい基準をクリアした培養士のみがPGT-Aを担当
当院では、厳しい基準をクリアした培養士のみがPGT-Aを担当します。
当院のPGT-A担当培養士の選定基準
• 当院において10年以上の経験を持つ培養士
•
過去3年間において、当院の定める高い基準を一貫して上回っている培養士
この2点を満たした培養士のみがPGT-Aの担当培養士に選ばれます。
そして、患者様ごとに専任のPGT-A担当培養士が、採卵から移植まで、その周期の全ての工程を一貫して担当しています。
次回は、
• PGT-Aの適応
• PGT-Aのメリット&デメリット
についてお話しします。ぜひご覧ください!